「さぁ~て、今週の稽古内容はぁ~」というと、
“組太刀&組杖”
仙台市武道館合気道教室は、岩間スタイルの稽古方法を伝統として受け継いでいる道場でありまして、体術の他に、武器技を行ないます。合気道の技が「剣の理合」に基いているものであることからして、武器技の習得、正しい鍛錬は、合気道の技をより確かなものにしていくために、また、技の基本を確かめる上で、とても重要なものと言えるでしょう。
この稽古方法を行なわない道場も多いですので、当道場は、数少ない道場の一つということになります。
「組太刀と組杖」については、約2年前に、O野さんご指導による、通称『牛越橋塾』(※自分の中で通称)で、K村さんとともに特訓を受けました。夏~秋の天気の良い日に、橋の下で猛特訓。気持ちよかったし、丁寧に教えて頂いたお陰で、かなり覚えられました。O野さんには、毎週の稽古が終わった後に個人指導をして貰ってます。その個人指導があってこそ、自分の昇級・昇段や、着実な進歩が得られ、合気道の楽しみを感じられるのです。O野さんには本当に感謝しています。ありがとうございます。
でも、今日の稽古では、組太刀、組杖の手順を忘れてしまってました。申し訳ありません。
本日、K森さんからご指導頂いた中での自分なりに理解したポイントを紹介します。
「組太刀」において
単なるお決まりの型をそれぞれが行なうだけでは全く意味をなさない。
組太刀稽古の重要ポイントの一つ目が
「合わせ」。
振りかぶりに合わせて振りかぶり、相手の攻撃に合わせてその攻撃をかわす等、仕太刀、打太刀相互が 要所要所のタイミングを合わせることが大切となる。
二つ目のポイントが
「体捌き」
刀の突きを抑える動きにおいて、得てして腕と刀の動きで抑えてしまうが、これを全て「体捌き」にて行なう。
体が正しく捌かれれば、自ずと刀は体と共に必要な場所へと移動する。刀への意識よりも、脚と腰の動きに意識を払いながら対処することが大切である。
三つ目のポイントが
「重心バランス・移動」
相手の中心を崩とともに、己が中心となり、円転の理を活かしながら相手を制する合気道にとって、己の安定は必須条件であり、重心バランスは重要なポイントであることは言うまでもない。
これとはやや異なる観点になるが、「仕立ちが、打たんとするところを・・・」といった表現でしばしば表わされるように、前方に攻撃しようとするところを瞬時に後方へ移動しながら防御を行なう場合など、身体は一方向へ移動しながらも、重心配分は偏ることなく、移動した方向とは反対の方向へも移動できる重心バランスを常に保つことが肝要となる。
また、刀の振り下ろしにおいては前屈・後屈の姿勢の違いは、攻撃力の違いを生み出す。
重心のバランスを維持しながらも、姿勢による違いを効果的に活かすことも重要である。
〈組太刀稽古の利点〉
「正確さと俊敏さ」の体得
動きの速い「刀」の対処には、正確さと俊敏さが求められる。動きのミスが即命取りに繋がるからだ。
相手の動きに合わせることを心掛けることにより、慌てず冷静に対応することができるようになる。
次に、
「正中線」と「半身」の確認
体術の稽古では、正中線や半身の乱れがあったとしても、それなりに相手を制することが可能であったりする。しかし、武器技の稽古においては、正中線や半身の乱れは一目瞭然であり、常に確認をしながら修正を施すことができる。
攻守交代しながら連続稽古
組太刀1~5は、5本毎に攻守を交代することによって、永遠に稽古を続けることが可能である。一人で稽古する時には「素振り」を、二人で稽古する場合には「組太刀」を行なうと互いに確認ができる。
「組杖」において
「組杖」の稽古においては、武器技の稽古でありながら、体術を意識して行なう場面が多々ある。即ち、「組杖」の稽古を通して、体術のレベルアップを図ることが可能となる。
「一重身」「突き」「体の変更」「入り身」など、「組杖」の稽古の中で「間合い」や「最短距離」を確認、体術の際には、逆に「杖」を意識しながら効果的に対処することが可能であろう。
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